Cooke Speed Panchro / Kowa Cine Prominar 50mm比較


これまでに数々のハリウッド映画で使用され、現在ではライカマウントの改造ベースとして非常に人気の高いCooke Speed Panchro 50mm f2 SerⅡと、国産シネレンズとしては非常に高い評価を得ているKowaのCine Prominar 50mm f2。ミラーレス機との組み合わせでも良好な描写を見せてくれた両レンズですが、双方の描写を簡単に比較してみました。

使用カメラはα7II、開放、手持ちでの撮影です。


Cooke Speed Panchro 50mm f2 SerⅡ
Cooke Speed Panchro 50mm f2 SerⅡ

Kowa Cine Prominar 50mm f2
Kowa Cine Prominar 50mm f2

どちらも中心部の男性にピントを合わせて。
全体的な色味としてはSpeedPanchroはアンバー、CineProminarはブルーが強く出ていますが、どちらも見た目からは大きく外れていません。
CineProminarのほうが周辺減光は大きく、コントラストも強い印象です。


Cooke Speed Panchro VS Kowa Cine Prominar
Speed Panchro                 Cine Prominar

中心部男性の付近を拡大。
SpeedPanchroでは男性の周辺に滲みが見られる為に像が少々ぼやけて見えますが、CineProminarは開放とは思えないほどシャープで、滲みも目立ちません。被写界深度もCineProminarのほうが長いです。


Cooke Speed Panchro VS Kowa Cine Prominar
Speed Panchro                 Cine Prominar

左端を拡大。
本来使用されていた35mmフィルムよりもはるかに外側の描写になりますが、ここでもSpeedPanchroの像は甘くCineProminarのほうがしっかりと結像している様に見えます。


どちらも良く写るレンズですが、柔らかさがほしいときはSpeedPanchro、シャープに撮影したいときは CineProminarを使用すると良いかもしれません。

1 件のコメント:

  1. 良き比較です。
    CineProminarはシネ用では比類なき性能だと思います。パナビジョンの初代社長ガチャク氏が惚れ込み自分の会社専用に契約でコーワのシネレンズの外販を禁止したのも頷けます。
    現在この設計図や技術が継承されていないのが残念です。

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