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X-E1 + Ernemann Ernostar 5cm f1.9 改


MSオプティカルにてLeica Mマウントへと生まれ変わったCarlZeiss Ernemann Ernostar 5cm f1.9を、Fujifilm X-E1へ取り付け撮影へと向かいました。


CarlZeiss Ernemann Ernostar 5cm f1.9
X-E1 3:2 PROVIA

まずは1m少々離れた紫陽花にピントを合わせて開放で。
開放時のピント部は芯があるものの若干のフレアがかっており、優しい印象の写りとなっています。発色はオールドレンズにありがちなアンバーなどへの転がりも無く自然な印象です。


CarlZeiss Ernemann Ernostar 5cm f1.9
X-E1 3:2 PROVIA

開放、最短での一枚。
1930年頃のf1.9クラスという明るさの為か、被写界深度が浅くピント部から外れると急激にボケる印象です。宮崎氏のカルテによると、焦点距離が53.5mm程度ある様でそれも要因のひとつかもしれません。


CarlZeiss Ernemann Ernostar 5cm f1.9
X-E1 3:2 PROVIA

こちらも開放で木を見上げて。
35mmシネ用レンズですので、APS-CフォーマットのX-E1ではケラレが発生しません。周辺ボケ形状に口径食が見られますが、まだまだ余裕がありそうです。


CarlZeiss Ernemann Ernostar 5cm f1.9
X-E1 3:2 f4 PROVIA

f4に絞って街頭を。
f4程度まで絞ればピント部の滲みも目立たなくなり、シャープな印象となります。周辺減光も目立たずイメージサークルは大きそうです。

製造から80年以上経過しているレンズですが、発色が良く癖の少ない描写を楽しませてくれました。製造年の古いErnostar 5cm f2と比べても、周辺の描写の性能がかなり向上している印象です。

α7IIの作例はコチラ

Ernemann Ernostar 5cm f1.9 ( Mマウント改 )

Ernemann Ernostar 5cm f1.9

Ernemann Ernostarは中判用からシネ35mm用まで、数年にわたり様々な仕様で製造されていました。当ブログではこれまでに1924年頃製造された5cm f2を紹介しましたが、今回は少し明るい5cm f1.9をご紹介します。

Ernemann社は1926年にZeiss Ikonに併合されましたが、ErnostarはSonnarが登場する1930年頃まで製造されていたようです。
本レンズは1930年頃に製造された最後期のレンズで、 銘板には"Carl Zeiss Jena Ernemann-Ernostar"というダブルネームでの刻印が施されています。


Ernemann Ernostar 5cm f1.9

Zeiss Ikonが製造していたKinamo N25という35mmシネカメラに搭載されていたレンズで、5cm f2とは前後玉のレンズ構成が異なります。絞り羽は12枚で絞りリングではなくレンズ先端のローレット部を回転させる事で開閉します。


Ernemann Ernostar 5cm f1.9

MSオプティカルでMマウント改造をお願いしたところ、素晴らしい仕上がりとなり戻ってきました。
それでは作例をお楽しみください。


X-E1の作例はコチラ

X-E1 + Ernemann Ernostar 5cm f1.9


珍しいCarlZeiss銘のErnostar 5cm f1.9ですが、描写確認の為に簡易的にLマウント化し試写を行いました。作例はすべて開放、カメラはFujifilmのX-E1です。


Ernemann Ernostar 5cm f1.9
X-E1 3:2 PROVIA

まずは数十cm離れたモミジの葉にピントを合わせて。
f1.9という開放値にもかかわらずシャープなピント部にはとても驚きました。発色も自然で80年以上前に製造されたレンズとは思えません。


Ernemann Ernostar 5cm f1.9
X-E1 3:2 PROVIA

一枚目と同じ枝を数メートル離れて。
日差しの強く当たった箇所ではわずかな滲みがありますが、全体的にはカチッとした印象です。背景の四隅には口径食が見られますが光量落ちは目立たず、イメージサークルに余裕がありそうです。135判でもかなりの範囲をカバーしそうです。


Ernemann Ernostar 5cm f1.9
X-E1 3:2 PROVIA

最後にあえての逆光を。
逆光に弱いレンズでは真っ白に吹っ飛んでしまいそうなシチュエーションですが、前玉がむき出しのノンコートレンズにも関わらずなかなか良い雰囲気の絵を提供してくれました。

見た目、写り共にすばらしいレンズです。

X-E1 + Ernemann Ernostar 5cm f2 改

Ernemann Ernostar 5cm f2

およそ90年前に製造されたErnemannのErnostar 5cm f2ですが、現代のカメラとの組み合わせではどのような描写をみせてくれるでしょうか?

使用カメラはX-E1、すべて開放での作例をご覧ください。


Ernemann Ernostar 5cm f2
X-E1 3:2 PROVIA

早朝、日光を浴びる猫を接写で。
接写時は被写界深度が浅く慎重なピント合わせが必要ですが、開放から非常にシャープな描写を楽しむことが出来ます。発色が良くコントラストも強いため硬質な印象の絵となっています。


Ernemann Ernostar 5cm f2
X-E1 3:2 PROVIA

曇天の薔薇を接写で。
こちらも見た目に近い発色でピント部を繊細に描写してくれていますが、適度な柔らかさがありやさしい雰囲気の写りとなりました。天候や光の加減で印象が異なるようです。


Ernemann Ernostar 5cm f2
X-E1 3:2 PROVIA

1、2mほど離れた千社札にピントを合わせて。
接写時は目立たなかったですが、これぐらいの距離になると背景の光の粒に口径食が目立ちます。
明るい空が写り込んでいるのですが、長いフード部のお陰か締りのある色味を保ってくれています。


Ernemann Ernostar 5cm f2
X-E1 3:2 PROVIA

最後に向ヶ丘遊園の町並みを。
開放時の遠景では収差が目立ち、中心部の滲みや周囲での放射状の流れが顕著となります。f4程度まで絞ればほぼ改善されますが、接写時とは全く異なる描写です。


製造年代からピント部の甘さと彩度の低さを予想していたのですが、開放からシャープで締りのある色味を提供してくれたことにとても驚かされました。

しばらくは手放せないレンズとなりそうです。


Ernemann Ernostar 5cm f2 ( Lマウント改 )

Ernemann Ernostar 5cm f2

Ernostarといえば後のSonnarへと繋がるレンズで、現在まで多くのレンズの見本となってきました。
1920年代に登場してからというものErnemann社のErmanoxやBobetteII、Kinoなど様々なカメラで採用されており、当時明るいレンズとして重宝されていたことが伺えます。

今回ご紹介するErnostar50mm f2も木製ハンドクランクカメラに搭載されていた物の様で、フードを兼ねた長い絞りリングが特徴的です。


Ernemann Ernostar 5cm f2

分解時にレンズ構成を確認したところ、2-2-1-1の4群6枚構成の様でした。
製造年は1924年頃と推測され、ローレット形状からも年代の古さを感じられます。


Ernemann Ernostar 5cm f2

後群の金物が太い為、マウント部の口径が確保出来るビゾフレックス用のヘリコイドへと組み込みました。距離計連動はできませんが、移動量が大きくかなりの接写が可能です。


X-E1の作例はコチラ